休日は隙あらば外に出て、巡り行く季節に思いを馳せています。このコラムを長くご覧いただいている方にはうんざりするほど同じ話題で恐縮なのですが、本当に好きなのだからしょうがありません。
特に春の季節は、気温も暖かくて散歩にはもってこいです。さらに様々な植物が芽吹き、虫や野鳥たちも生き生きとして、見ていて飽きません。
常緑樹のクスノキは冬でも緑の色を絶やしませんが、春の日差しを浴びているだけで、とても生命力を感じます。
シロツメクサは辺り一面に咲き、四葉を探すのも億劫になるほどです。さらにカラスノエンドウやヒメオドリコソウなども一緒に花を咲かせ、自分たちの勢力を広げようと必死になっています。
ヒナゲシは長い茎を伸ばして美しい花を咲かせています。しかしながら、種は他のケシの仲間と同様に細かく大量に作られるので、気がつけばそこかしこに繁殖しています。庭先の花壇にちゃっかりと咲いている姿は微笑ましくもありますが、そのたくましさに感心させられます。
春にたくさん花をつける植物といえば、ハゴロモジャスミンを思い出します。この花は家の軒先でよく目にします。本来はとても良い香りなのですが、一度にたくさんの花をつけるので強烈な芳香となります。昨年の春、散歩しているときによく見かけて名前を覚えましたが、今年も出会うことができ、なんとも懐かしい気持ちになりました。
軒先に大量に咲く花といえば、このモッコウバラも存在感があります。この花は今年になってその存在を知りました。もちろん昨年も咲いていたのでしょうが、人間というは意識が向かないと全くその存在に気がつかないものです。八重咲きの黄色い花がたくさん枝垂れている様はとても美しく、バラにしては管理が楽な品種だそうです。
初春を彩ったハルノノゲシは、すでに綿毛を蓄えています。軒先に植えられた花々も美しくはありますが、やっぱり私はこのノゲシのように、野に咲く何気ない花たちが大好きです。
春は数え切れないほどの花々が咲き乱れます。一年巡るごとに、それらの名前を覚えていくことが今の私にとって何よりの喜びであり、癒しでもあります。この後もしばらく美しい花たちが咲くのを楽しみたいと思います。
