文章と表現

ここのところ暖かい日が続きますね。夏は猛暑や台風が続いたり、冬は暖かったりと、気候が安定せずすこし不安になりますね。

東京都文京区大塚:護国寺 猫

最近、このコラムを読み返していると、当たり障りのないことを書いているなあとあらためて思います。ほかの人が書いたブログやエッセイなどは、まわりを批判したり、自身の都合の悪いことも赤裸々に書いています。人間というのはよい面だけでなく、むしろ悪い面のほうが多い生き物です。そして、それらに葛藤しているさまは魅力的でとても惹きつけられます。

私の文章は親しい人々の迷惑や自分自身の保身を考慮して、あえて当たり障りのなく留めているのですが、ときにはそれらを無視して思い切り読み手の心を揺さぶるようなものを書いてみたくなります。一方、小説はフィクションなのでそういった配慮は無用ですが、最近では読み手を傷つけないための配慮をより多くしなくてはならなくなりました。

東京都文京区大塚:護国寺 猫

人種や性別、容姿、社会的身分や職業、さまざまなことに配慮する必要があります。最近、ネットで話題になりましたが、なにかが不足して困っている人たちのことを「〜難民」と呼ぶことも問題視されています。私の小説でいうと、女性が配役されることが多いのですが、そのうち「男性の立場で女性について書くこと」について問題視されるかもしれません。厳密にいうとどのように描くかが問題になるのですが、しっかり対象への共感と敬意の心を持って描かなくてはならないのだと思います。

より注目を集める人気作家さんなどは、日々こういった目でまわりから見られているのだと思うと、本当に大変だなあと思う今日この頃です。

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