アート・エキシビション「トルンといけばな」

Rosco Motion Orchestraが主催する「トルンといけばな」というアート・エキシビションが十月八日に西荻窪で開催されました。

Rosco Motion Orchestra「トルンといけばな」

今回はベトナムの伝統楽器であるトルンといけばなという異色のコラボレーションです。私はカメラマンとして参加しました。

Rosco Motion Orchestra「トルンといけばな」

場所は西荻窪の「ギャラリーみずのそら」。屋内のギャラリーと水に囲まれた屋外のスペースが渾然一体となった美しい一軒家の空間で、古流松映会家元の山田理映さんのいけばなとトルン奏者の小栗久美子さんの演奏がコラボレーションしました。

Rosco Motion Orchestra「トルンといけばな」

山田理映さんのいけばなは竹を使った創作で、トルンの素材である竹と調和しています。ベトナムの田園を歩いているようなのんびりした雰囲気と、日本の伝統美術に触れているときのような凛とした空気が入り混じったひとときでした。いつまでもその場にいたくなる心地よい空間で、一日だけの限定開催だったのが残念です。

Rosco Motion Orchestra「トルンといけばな」

企画をした中野徳子さんは私の友人ですが、彼女の発想と行動力にはいつも驚かされます。音楽は空間芸術でもありますが、いけばなという彼女の専門外のものを組み合わせてエキシビジョンを開催し、そのクオリティも相当なものでした。私の撮影技術ではその全ての魅力を写し取ることができずに悔しく思いましたが、すこしでも参加できたことは誇らしく思います。

Rosco Motion Orchestra「トルンといけばな」

小栗久美子さんの演奏はベトナムの情景をありありと思い描けるほど豊かなものでした。演奏時の真剣なまなざしが印象的でしたが、来場者にトルンの演奏方法を紹介しているときの朗らかな笑顔も素敵でした。

Rosco Motion Orchestra「トルンといけばな」

Rosco Motion Orchestraはいつも核となる信念のようなものを感じさせながら、水のように自由に表現を変えていきます。今後も彼女たちの活動に刺激をもらいつつ、自分自身の創作に励めたらと思います。

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