すっかり秋めいてきました。風が冷たい日もあり、冬が訪れていることがわかります。
庭に植えているサザンカは数日前から咲き始めています。日陰にありながらもたくましく、毎年多くの花を咲かせます。今年も蕾が多く、しばらくは楽しめるでしょう。
サザンカは花弁がよく落ちるので、気がつくと地面がぽつぽつと紅く染まります。そこまで大量ではないので掃除は苦ではないのですが、美しいものを掃くのは少々心が痛むものです。しばらくそのままにしてもいいのですが、汚れて朽ちていく姿は見たくないものです。
これが野山の枯葉や土が重なる場所なら風情があるのですが、あいにく家の庭はコンクリートが敷き詰められています。そこを私が通りますし、あまり美しいとはいえません。ときたま生垣に敷き詰めた煉瓦の上などに移動させますが、風でコンクリートに舞い戻ってしまいます。
誰も見ていない小さな庭であたふたとしているわけですが、これも秋冬の風物詩といえるのでしょうか。おそらく死んだ母も同じようにひとりであたふたしていたかもしれません。