ファッションセンス

最近、なぜ自分に服装のセンスがないのかわかってきた気がします。
お洒落することは嫌いではないのに、なんだかしっくりこない。
きっとそれは「好き」の方向性が間違っているからなんだろうな、と思います。

Nike Air Force 1 Puerto Rico, Lotus Designs, Reebok Alien Stomper

昨年あたりから80年代ブームがやってきて、同時に90年代も注目されるようになりました。その当時、学生だった私にとっては願ってもない機会です。
ショップには懐かしいアイテムが続々と入荷しています。

G-SHOCK G-5600E-1JF, DW-5600BB-1JF, Freestyle SHARK CLIP FS84978

G-SHOCKは高校の頃、流行しました。
映画「SPEED」でのキアヌ・リーヴスが付けていたことから爆発的ブームになりましたが、日本では正規発売されていなかったので、皆こぞって個人輸入をして手に入れていました。
私も例に漏れず、エアメールをアメリカに送りカタログから発注したものです。当時は池袋サンシャインシティのワールドインポートマートに個人輸入をアドバイスしてくれるスポットがあったので、そこで色々なカタログを見つけてはオーダーしていました。

G-SHOCKは数えきれないくらい種類が出て、今ではさほど珍しいものではなくなりました。逆に、写真の右側に写っているFreeStyleのSHARKのモデルは今では誰も注目していないので、当時の人気を知るおじさんの私くらいしか付けていません。

Agnès B. Cardigan pression

次に、Agnès B.
私の中学時代には、Agnès B.が流行っていました。シックなフランスの雰囲気に一部の高校生が注目し、写真のスナップカーディガン(カーディガン・プレッション)が流行ったものです。
実はこのカーディガン、最近も様々な種類が発売されています。私も懐かしさのあまり購入しましたが、今着ても違和感のないシンプルなアイテムとなっています。
これを着ると、なけなしのお金を握りしめて青山のショップに向かった頃を思い出します。

Polo Ralph Lauren

ラルフローレンも長いこと流行っていました。
ソックスやボタンダウンシャツは、バーバリーのマフラーとあわせて学生の定番アイテムでしたよね。
写真の伸び伸びのカーディガンも非常に懐かしいものです。
これは古着屋で2,000円くらいで購入したものです。ベーシックなデザインなので、きちんとした服装では少し崩してくれて、ルーズな服装では整えてくれる便利なアイテムです。
秋の文化祭や、けだるい放課後を思い出させてくれます。

NORTHWAVE ESPRESSO, BUNKER, Vans Style 36, 77

現在の復刻の目玉、それはなんといってもスニーカーです。
ファッション雑誌では、猫も杓子もスニーカー特集をしています。
その中でもNikeの復刻が目立ちますが、私は高校当時に流行ったスケーター系に頑張ってもらいたいと思っています。
写真のスニーカーたちは高校や大学時代に履いていたプロダクトがごちゃまぜになっています。

こういった思い入れのあるアイテムを、私はついつい手に入れてしまいます。
きっとこれが、私のセンスを今ひとつにさせてしまう原因だと思います。
ファッションは古いものを取り入れたとしても、エッセンスとして扱わなくてはなりません。それを主役に立たせてしまいたくなるのです。

しかしながら、私は若い当時にお世話になったアイテムが愛おしくてたまりません。
「流行遅れだからあのブランドは着ない」とか「本当は好きだったけど、今は恥ずかしいから隠してしまおう」となると、とても不憫でなりません。だとすれば、スタンダードなものを着ることが自分やブランドにとってはいちばん幸福なことなのかもしれません。

きっとトレンドを仕掛ける方たちも、同じような気持ちがあるのかもしれません。だからこそ、自分たちが若かった頃に熱中したアイテムを復刻させ、流行を仕掛けているのかもしれません。

私ももう少し俯瞰して見ることができたのなら、すれ違う人たちに「センスいいな」と思わせる着こなしができるかもしれませんが、ただやっぱり、自分が着たい服を着るのがいちばん楽しいと思っています。

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