マイペース

マイペースという言葉があります。
それは以前、良い意味が強かったように思いますが、今はむしろ悪い意味で捉えられることが多いように思います。

東京都大田区羽田:多摩川周辺

私はここ何年か、このマイペースを実践しようと努めていますが、やってみるとなかなか難しいものです。
そもそもマイペースとは、自分に適した速度で進むこと、まわりに惑わされずにいることを指す言葉です。人に「マイペースでいいんだよ」と励ますために用いるのが一般的ですが、まわりのことに気を遣わず、空気を読まない人に向かって「あなたは本当にマイペースね」と厭味に使うことが多くなりました。

そもそも出処もわからない和製英語なので、どのように使っても問題はないように思いますが、私が考えるマイペースは、やはり良い意味で捉えたいと思っています。

では、何に対してマイペースになるのでしょうか。
私の場合は、人生を歩むスタンスに対して使うことが多いです。
自分の実現したい目標に対して、マイペースに進んでいきたい。全速力を持続する体力もなくなってきたし、そもそも若くても長続きするものではありません。自分の力をきちんと計り、無理のない達成計画を持つべきです。
従って、足の速い人たちを見て「自分も」と焦りすぎることなく、遅くても少しでも前へ進み、それを持続させることに注力します。

また、自分の目標以外のことをする際もマイペースな姿勢が問われます。
代表的なのは、仕事や人間関係です。自分の目標とは直接関係ないことでも、関わらなくてはならないことは山ほどあります。
そして、それが他者の人生の目標と繋がっていることがあります。目標が一致しているときは問題ないのでしょうが、必ずしもそういうわけにはいきません。そして、彼らの目標をないがしろにしてよいわけでもありません。
そんなとき、どうしたらよいのでしょうか。

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私はこういった問題に対しては、正直明確な答えを持っていません。ただ、ひとつひとつに注意を払いながら、自分の目標の妨げにならない程度に「頑張る目盛り」を調整をしたり、相手に自分の思いを伝えて、できるだけ理解してもらえるようにしています。ときに自分の目標のための時間を切り崩し、一所懸命協力することもあります。

それでも「あいつは本当にマイペースだ」と陰口をたたかれても、しょうがないと思っています。ここにもまた、マイペースな気持ちが大事なように思います。
人に自分の姿勢を批判されるのは、逆にいえば期待されているということです。年を取れば、段々と誰からも相手にされなくなるでしょう。愛されていると思えばいいですし、そうでなければ若いうちだけとあきらめて、少し先へ視線を向けたほうがよいように思います。

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