クリスマスの思い出

早いもので今年もあと一週間となり、ずいぶんと寒くなりました。今日はクリスマス、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。

東京都新宿区西新宿

クリスマスといえばサンタクロースですが、思い返してみるとどのようなきっかけでその存在を知ったのか思い出せません。つい先日、私の従兄弟が二歳になる娘にサンタクロースがいることを教えようと思うと言って、何歳くらいで教えるのが適切なのか知りたがっていました。私は親がそのようなことに悩むのだと正直驚いたのですが、たしかに教える必要性はあるのかもしれないと思い直しました。

でも結局、サンタクロースがいないことを知ってがっかりするのだと思うと、子どもが少しかわいそうだとも思いました。保育園や幼稚園で話題を合わせるためなのか、それとも「なんで私はいい子にしているのに、サンタクロースはこないの?」と質問されないようにしているのかわかりませんが、夢を壊してしまうのに、わざわざ架空の人物がいることを教えるのは滑稽でもあります。

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私の子どもの頃は遥か過去のことなので、そのときの感情は忘れてしまいました。記憶にないくらいなので、サンタクロースがいないことを知ってもたいして悲しまなかったのではないかと思います。さらにそれだけではなく、何年か続けてプレゼントをもらっているはずなのに、記憶にあるのは一度きりのみです。
それは、欲しいおもちゃを記した手紙を枕元に置いたはずなのに、まったく欲しくなかった犬の写真集が置いてあった思い出です。
私は犬が好きだったわけではないのに、なぜそのような贈り物が選ばれたのか不思議でした。贈り主を親に置き換えてみても、いまだに理解できません。当然、私は不満だったのですが、思えばツリーがもっと大きかったらよいのにだとか、楽しいイベントに連れて行ってほしいだとか、わがままな子どもだったと恥ずかしい気持ちになります。

しかし思い出してみると、家族で一緒に過ごしたクリスマスは懐かしく、愛しいものであったと思います。
当時は小さかった男の子も、現在では四十歳のおじさんになってしまいました。親や姉たちも年を取り、それぞれの道を進んで離ればなれになってしまいました。もうあのときが戻ってこないと思うと、ほんの少し切ない気持ちになります。そのように思えば、欲しくなかった犬の写真集も、小さかったツリーも、私と家族だけのかけがえのないクリスマスの思い出なのだと思えます。

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一緒にいること、一緒に過ごしたこと、実はこれが自分にとっていちばんの贈り物かもしれません。たとえこじんまりしていても、そのようなときを家族と過ごせたことは本当によかったと思います。
本来のクリスマスは、感謝の気持ちを忘れずに厳かに過ごすものだと思います。過去を懐かしみながら、今そばにいる大切な人々と一緒に過ごせる喜びを感じたいと思います。

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