鳥のように

鳥をじっくりと眺めていると、誰かのために生きる、誰かとともに生きることがとても尊いことのように思えてきます。

ツバメ

鳥は生き物の中で最も夫婦や親子の情に篤いように思います。なぜなら多くの種類が一夫多妻制で、子育ても一所懸命行なうからです。特に雛が生まれてから、夫婦が協力して餌を休みなく運んだり、外敵から巣を守っている姿には感動を覚えます。

さらにツバメなどの渡りをする鳥たちは、自身の生まれた場所にわざわざ帰ってきて子育てを行ないます。あくまで習性なのでしょうが、人間である私たちは郷愁の仕業なのだと感じてしまいます。

この季節に街中を歩いていると、スズメたちが愛おしい声を上げながら交尾をしている姿や、巣の周りを旋回して雛に餌を与え続けるツバメの姿を見ることができます。

スズメ

最近、私は殺人や誘拐の事件簿が掲載されたウェブサイトを閲覧する機会がありました。そこには非人間的な行為が掲載されており、醜悪な感情に満ち溢れていました。これらは愛情を裏返したものであるのは理解できるのですが、脳みそが大きい分だけ人間は愚かなのだなと思いました。

ツバメ

鳥たちは、愛情をどのように捉えているのでしょうか。きっと、心の内に浮かぶその感情を「愛情」と区別できないままに行動しているのでしょうが、それは非常に潔いもののように思えます。人間も少しだけ強くあって、相手に頼らず自分の内に秘める愛情を信じることができたなら、鳥たちのように潔く、美しくいれるのではないかと思います。

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