すでに東海地方まで梅雨明けとなり、東京でも暑さが厳しい日が多くなりました。いよいよ本格的な夏の到来です。
毎年、この季節になると過ごしづらいと感じるものです。三十度を超える暑さも堪（こた）えますが、ジメジメとした湿気も辛いものです。しかしながら、乾燥する気候の中国・大連で生活していた時は、肌の調子が悪くなってしまい、東京の湿気が恋しくなりました。
マンションや仕事場などの環境にもよるのでしょうが、肌の潤いが奪われて痒みに悩まされることが多かったです。日本に帰ってきたら、冬でもひどい症状に見舞われることはなく、自分の生まれ育った環境が最も自分に合っているのだなと感じました。
暑さに関しても、私の仕事は屋内でのデスクワークが中心なため、それほど悩まされることはありません。もちろん、出勤時は熱がこもった満員電車に押し込まれるため不快指数は上がりますが、通勤時間は大したことがないのであまり気になりません。
それよりも、ケヤキなど街路樹が青々としている様子を見たり、スズメやシジュウカラの雛たちのさえずる声を聞いたりするのが楽しみのひとつであります。ヒサカキのような生垣の枝がひょろりと伸びていたり、雑草の種類が次々と入れ替わる様子を見ていると、生命の青春期を垣間見ているようで、とても興味深く思います。
休日の散策は言わずもがなです。かんかん照りの日はさすがにぐったりしてしまいますが、思い切り汗をかいた後に、冷たい飲み物を飲んだり銭湯に入ったりして過ごすのは、開放感があって良いものです。
夏の日差しに身を任せていると、自分の幼年期や青春時代に逆戻りした気持ちになってきます。過去の出来事を思い出して切なくなるのも、情緒的で好ましく思います。
これから約二ヶ月ほど夏は続きますが、今年も元気良く過ごしていきたいと思います。
