年末年始

今年も残すところあと一日となりました。昨年の今日はニューヨークにいましたが、今年はゆっくり東京で過ごしています。

山茶花

一年の中で大きな連休はいくつかありますが、私の場合は年末年始が最も長いお休みとなります。上海や大連で仕事をしていたときは1月1日のみのお休みでしたが、東京に帰ってきてからはのんびりと過ごすことができています。

ご存知のように中国では、新年を祝うのは二月前後の春節と呼ばれる数日間です。暦でいうと二十四節気の雨水(うすい)直前の新月(太陽と月が同じ方向にあるとき)にあたります。日本や西洋では1月1日に新年のお祝いをしますが、中国ではさほど盛り上がりません。

ほぼ全世界の標準となっていますが、1月1日にお祝いをするのは西洋の習慣がもとになっています。彼らは冬至を基準として、その直後の新月を始まりと捉えてきたようです。冬至は前回のコラムでも話題にしましたが、太陽が再び活気を取り戻す復活の日です。そして新月は西洋でも月の始まる基準としていたため、その日を1月1日になるように調整していたようです。

東京都荒川区西尾久:猫

アジアでも冬至をお祝いをしますが、「新年のはじまり」というのは西洋、東洋関係なく各時代に権力者によって変えられていたようです。要は、どの季節に重きをおくか、というところなのだと思いますが、あらゆる時代を経て現在の暦が作られてきたのだと思うととても面白いものなのだなと思います。

私も含めて、どうしてこのような暦になり、どうして様々な祭典が交じり合っているのか分からないままに受け入れられていますが、季節を感じ、文化や風習を楽しむことはとても有意義なのではないかと感じています。

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