お盆に入って休みを取られている方も多いでしょうが、私はカレンダー通り出勤しています。その代わり、先日の三連休に海に行ってきました。
三連休に海、といっても泊まりではなく日帰りです。場所は昔からのお気に入りの三浦半島の油壺です。
油壺は三浦半島の南端より少し西側に位置しており、東京からは京急の終点である三崎口まで行って、その後バスに乗ります。所要時間は二時間ほどかかりますが、焦らず行けばそんなに面倒なものではありません。鎌倉や葉山などに比べたら有名ではないので、オンシーズンでも人はあまり多くないのも魅力です。
油壺にはいくつか海水浴場があるのですが、最も有名なのが荒井浜海水浴場です。波は静かで海の家も三軒ほどあり、晴れた日には海の向こうに富士山が見えてとても素敵な場所です。水も美しく「日本の海水浴場88選」にも選ばれています。
そして、最も魅力的なのが海水浴場へ続く道です。東京大学地震研究所のあるこの道は、木々が茂っていて山道のようです。海側は崖になっていて油壺湾が一望できます。葉と海と空の美しさを一度に味わえる私のお気に入りの場所です。
この浜はシュノーケリングにも適していて、遠浅の海岸には様々な魚が泳いでいます。私の海に行く目的の大半はシュノーケリングなので、それもこの浜に来る理由となっています。沖縄や南国の海に比べれば地味な魚が多いのですが、ソラスズメダイのような美しい色の魚も見ることができます。しかしながら美しい魚は水族館に行けば見れるので、私は地味な魚を見ているほうが親近感がわくので好きです。
浜を上がったところにはホテル京急油壺 観潮荘というホテルがあり、そこに日帰り温泉があります。小網代湾を一望できる露天風呂になっており、海水浴で疲れた身体を癒すのに最適です。館内にはレストランもあるので、お風呂上りにビールを片手に三崎のマグロや海鮮丼を味わうのも私の定番となっています。
若い頃は、夜通し東京の繁華街で遊んで汗だくになった身体を浄めるように、始発で家に帰って道具一式背負ってそのまま油壺まで通ったものでした。夏に一度は訪れないとなんだか心残りで、今でも出かけています。ゆったりしていて、どこか子どもの頃に戻ったような気になる素朴な風景も魅力です。夏真っ盛りであるのに、夏が過ぎ去ってしまいそうな切ない気持ちにもなります。
来年もまた赴くことができるでしょうか。またすぐに行きたくなりますが、これから先も長い付き合いでいたいので、のんびり心待ちにしていたいと思います。