昨年の天気の記憶

まだ六月なのに台風がやってきています。直撃はないようですが、梅雨前線が刺激されて大雨や強風になっているようで警戒が必要です。

東京都中央区佃:住吉神社の猫

「今年の天気は異常」だとか「今年の夏は暑すぎる」などと言いますが、一年経ってしまうと昨年の天気を結構忘れてしまうものです。二年前や三年前になんて全く覚えていません。

昨年の夏は前半が暑かったように思います。後半になって雨や曇りの日が多くなりましたが、それを覚えているのもベランダの植物を育てていたからです。
六月なのに急激に晴れの日が多くなって植物たちの水が不足がちになったため、受け皿に水を溜めるなどの工夫をしていました。すると後半に雨が多くなり、水の乾きが弱まってしまいました。気がつけばもう植物は痛みかけていましたが、さらに一部には病気が発生してしまいました。

このことでいくつかの植木は駄目になってしまい、朝顔は葉の色が悪く花も少ないまま終わってしまいました。この時の記憶が鮮明にあるので、夏の天気もよく覚えています。

東京都中央区佃:住吉神社のアジサイ

外で仕事をする人たちは天気の影響を受けやすいので、昨年の天気をよく覚えているかもしれません。オフィスなど屋内で仕事をする人たちはせいぜい通勤や休日の外出程度なので、全く覚えていないのだと思います。熱射病にかかったり、寒いときは風邪を引いたり、台風など災害時は命の危険があったり、人間は屋内にいたほうが安全ではあるのですが、昨年の天気を覚えていないというのも少々味気ないかもしれません。やはり少しは外に出て、その季節の天気に晒されて、風情を味わうことが大切だと思っています。

外に出て天気に触れていると、季節のサイクルをより強く感じることができます。「異常気象が続く」と皆一様に言いますが、それでも二十四節気の流れに沿って季節は巡っています。日差しや風や雨、そして植物や動物たちと触れ合うことで、より繊細な季節の巡りを記憶することができるのではないかと思います。

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