台風と自然

この週末は台風の上陸が重なり、東京でも注意報や警報が多く発せられました。私も少し早めに行動して、屋内でおとなしく過ごしました。

東京都豊島区雑司が谷

台風は人間の生活を脅かす存在ですが、自然にとっては災いだけをもたらすものではありません。短期的には生物の生息環境を壊してしまうこともありますが、長期的に見れば、それが生物の多様性を生み出すきっかけとなっています。また、サンゴ礁の白化を防ぐ役割もあるそうです。サンゴの白化は海の温度が上昇することによって起きますが、台風がやってくることによって暖かい水と冷たい水をかき混ぜ温度を下げてくれるそうです。熱帯地域の水を多く運んで循環を促してくれますし、台風は日本の自然にとって、とても縁深い存在なのです。

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植物の種子や虫、鳥なども台風によって運ばれてくることもあるようです。現在日本に根付いている植物の中には、過去に台風に乗ってやってきたものもあるかもしれません。やがて大地で芽吹き、何百年、何千年と定住していると思うと、何だかワクワクしてきます。

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アサギマダラという蝶が日本に生息していますが、二千キロという途方もない距離を越えて台湾へ移動するそうです。しかも、渡り鳥のように定期的に往復するそうです。小さな身体でどのように海を越えるのか疑問に思いますが、この蝶は季節や天気を読み、時には台風を利用することもあるそうです。

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台風は人間にとってはとても恨めしい存在ですが、自然のロマンに満ち溢れているように感じます。台風に自由に行き来できるのであればその中に入って、海を越えた壮大なスケールの旅をしてみたいなと常に想像しています。

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