思い出のドムドムハンバーガー

昨年、事業譲渡のニュースによって懐かしのドムドムハンバーガーが話題になりました。他の人たちと同様に、私も久しぶりにその存在を思い出して「いつか行こう」と思っていました。

東京都北区神谷:ドムドムハンバーガー イオン赤羽北本通り店

そして先日ようやく訪れる機会ができました。向かったのは北区神谷にあるイオン赤羽北本通り店です。東京都はこのほかに大泉学園のマルエツ大泉学園店と、小平市の小平店があります。

メニューは一新されていたので懐かしいと思えるハンバーガーは「お好み焼きバーガー」くらいでした。もしかすると、他にも復刻メニューがあったかもしれませんが、かれこれ三十年以上も食べていなかったので自信がありません。

ドムドムは子どもの頃に住んでいた家の近くの青楓チェーンストアに入っていました。そのセイフーはダイエーと業務提携をしてロゴが変わり、同時にドムドムがオープンしたのを覚えています。オープン当初は長蛇の列ができ、その後も近隣住民の憩いの場になっていました。

東京都北区神谷:ドムドムハンバーガー イオン赤羽北本通り店

私が一番覚えているメニューはソフトクリームです。当時、まともなソフトクリームを売っていたお店が近くになく、私にとって憧れの存在でした。近くで買えるソフトクリームといえば形状を真似したアイスで、コーンカップは底が平らで、クリームはカチカチに固まっているものでした。

ドムドムはその場で作ったソフトクリームを販売していると知り、感動したのを覚えています。上の写真はソフトクリームサンデーですが、高々と渦巻き状に積み重なったふわふわのソフトが、底の尖ったコーンカップに盛り付けられた王道のソフトクリームに憧れていました。当時の私のソフトクリームへの情熱はかなり強かったみたいで、記憶を辿るとこんな出来事を思い出します。

ある日、友達と二人で遊んでいると買い物をしている母に出くわしました。母は私たちを喜ばそうと思ったのか、珍しくドムドムでソフトクリームを買ってあげると言いました。私と友達は二人で喜んだのですが、それもつかの間、友達は母が買ってくれたソフトクリームをひとくちも食べないままあやまって床に落としてしまいました。しょうがないので母は友達の分を買い直すことにしたのですが、私は喜んでいる友達の足元で散らばっているソフトクリームを見て、とても悲しい気持ちになりました。
友達を責めている気持ちはまったくなく、憧れていた完璧なソフトクリームが無残な姿に変貌してしまったのがショックだったのでしょう。小学二年生当時の些細な出来事ですが、ドムドムというとこれを思い出します。

東京都北区神谷:ドムドムハンバーガー イオン赤羽北本通り店

さて先日、イオン赤羽北本通り店に訪れた私はお好み焼きバーガーセットを注文してみました。パテ状のお好み焼きと目玉焼き、キャベツが入っています。味は惣菜パンのような感じで気軽に食べられ、部活の後などにおやつとして食べるといいでしょう。子どもの頃にも食べたような記憶はありますが、どうだったのか判然としません。当時はお小遣いをやりくりしなければならなかったので、ハンバーガーを頼む機会は少なかったのかもしれません。そのような理由からかドムドムはハンバーガーよりもサイドメニューの思い出が強いお店のような気がします。

モスバーガーやウェンディーズ、バーガーキングなど新しくオープンするハンバーガーショップが増えて、最近では食材にこだわった本格的なお店も増えました。近くのスーパーやデパートの屋上、遊園地にあるような古き良きハンバーガーショップは次第になくなりつつあるので、ドムドムはかなり貴重な存在だと思います。もちろん、ベーコンエッグバーガーやトマト&チーズなど現在の流行をおさえたメニューも販売していますが、お好み焼きバーガーやかりんとう饅頭など、変わり種ながらも親しみやすいメニューも引き続き販売してもらいたいと思っています。

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