またひとつ歳を重ねて

四月に入ると私はひとつ歳を重ねます。ぼうっとしていると人生の折り返しはゆうに過ぎていることに気がつきます。

東京都豊島区雑司が谷:猫

少年期や青年期でも「人生とはなにか」「どのように生きるべきか」と考えることがあるかと思いますが、私自身は歳をとるごとにその意味を深く問いかけているような気がします。
この問いを突き詰めると「満足できる人生とはなにか」ということになるかと思いますが、なにをすれば満足することができるのかは、まだはっきり見つけられていません。

また、やりたいことを思う存分追求できる環境を揃えることができないことも大きいと思います。その環境を整えるには、十分な計画や地道な努力、確固たる決意というものが必要なのですが、それらを実行することができない自分の甘さを痛感します。

歳をとるごとに守るべきものが多くなり、自分の甘さを正当化していきます。これは本当に厄介ですが、無鉄砲にすべてを投げ出すわけにもいきません。

顧みれば自分はとても稚拙で、大人としての自覚を持ち合わせておらず、年相応でないところも後ろめたさを感じます。それにもかかわらず見栄っぱりで、得てきたものを手放す勇気もなく、うまく自分をコントロールできていないところがあります。結局、どっちつかずでそのままだらだらと過ごしてしまっている気がします。

こういった悩みにいちばんもがく時期が四十代であり、俗にいうミドルエイジ・クライシス(中年の危機)と呼ばれています。
私は数年前がいちばんこの問題に直面し、思い悩みましたが、その後は少し軽くなりました。しかしながら問題は解決しているとは言い難く、今もなお悩み続けています。

これがもう少し歳を重ねると自然に折り合いがつけられるのかもしれませんが、自分より年上の人たちを見ていると、今の自分と変わらないようにも見えます。

そろそろまた一歩を踏み出す必要がある時期に差し掛かっているような気がしているので、引き続き思い悩みながら自分の道を模索していきたいと思っています。

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