室積の旅は広島へと場所を移します。山陽本線に乗って厳島神社を目指します。
六年前に室積に旅したときに、広島市からさらに東の尾道まで足を延ばしました。その際も山陽本線にのんびり揺られていきましたが、この路線は海沿いの風景がとても美しく、魅了されました。
関東だけでなく、東北などでも見ることができない穏やかな海と島々がとても神々しく、まるで映画の1シーンのなかに自分がいるようです。
とりわけ大畠駅あたりから見える周防大島（屋代島）と、島に架かる大島大橋がお気に入りです。いつか、島へ渡ってのんびり過ごしたいなと思っています。
電車を岩国で乗り換え、宮島口駅で降ります。さらにそこからフェリーに乗って、厳島側へ向かいます。
厳島は、古き良き昭和の雰囲気を残した観光地です。多くのおみやげ屋が軒を連ね、野生の鹿が街のそこかしこを徘徊しています。
参道を進んでいくと有名な大鳥居が姿を見せました。しかしながら、改修作業で足場に覆われており、普段の姿を見ることができませんでした。まわりの観光客は残念がっていましたが、ある意味とても貴重なときに訪れたともいえます。訪れる機会の少ない外国の方は可哀想ですが、私はまた訪れる楽しみができました。
大鳥居の後ろにたたずむ神社は素晴らしいの一言です。本来、山や海、湖など自然そのものが神社として聖域とされてきました。厳島神社の場合は島となりますが、島を背後に鳥居や社殿の配置がとてもユニークで、とても大胆な発想だと思います。
私は室積などあまり観光地化されていない場所へ旅することを好む性分ですが、やはり厳島神社のような場所に来るとわくわくします。
過去の人々は宗像三女神に航海の無事を祈願したのだと思いますが、ただ単に観光として訪れた人々も多かったのだと思います。私も今回あまり深く考えずに訪れたので、ミーハーな気分で気軽に楽しめました。
観光気分をさらに高めるために、広島名物の焼き牡蠣を頬張ります。一緒に地ビールで喉も潤し、最高の気分です。
修復が完了した大鳥居を見るという目的ができたので、機会を見つけてまた訪れたいと思います。
