十月も後半になり、すっかり秋の雰囲気です。目覚める瞬間に薄れていく夢のように、夏の暑さの記憶も遠のいていくような気がします。
以前、このコラムで紹介した朝顔が終わりを迎えています。いつもは文京朝顔・ほおずき市で購入するのですが、今年は新型コロナの影響でイベントが中止になり、やむなく昨年の朝顔から採取した種を植えて育てました。
毎年海老茶色の團十郎朝顔を購入していたのですが、昨年は買い逃して仕方なく普通の朝顔を手に入れました。團十郎朝顔に比べて色鮮やかで可愛らしい朝顔でしたが、まさか二年連続で活躍してくれるとは思いませんでした。
病気に強く、いきいきとした姿が印象的でしたが、終わりはやはりはかなく物悲しい雰囲気です。つたや葉が枯れてきても蕾をつけ、中途半端でも花を咲かせ、実をつける姿はいじらしくもあります。
今年は昨年よりも数粒ほど多く種が採取できました。このまま来年も同じように自粛生活が続くのならば、この朝顔に再び登場してもらい、可憐な魅力を振りまいてほしいと思っています。