あっという間に立春を迎えました。本当に歳を取ると、時間の流れを早く感じます。
昨年になって世の中は様変わりしました。十年前の震災の際もとても大きな変化を感じましたが、その頃を境に地球規模での激震を感じ、ますます事態は不安定になっているような気がします。二十年前は世紀末の境でしたが、その頃よりも今のほうが終末的な雰囲気が漂っています。
それは自然だけでなく、人間社会の変化にも感じられます。身近なところではオリンピックの存在意義、ジャンダーの捉え方、そして資本主義社会の行き着く先など、人間とはなにか、万物とどう向き合うべきかといった大きな問いを眼前に突きつけられているような気がしてなりません。サイエンスフィクションの題材に扱われるような非現実的な問い掛けが、実際に現れたような不思議な感覚です。
昨年と今年でいえば新型コロナウイルスの流行ですが、これをどう捉えるかで今後人が進んでいく方向が決まるような気がしています。ワクチンが世界的に広まって、安寧を取り戻して終わりなのか、それともこのパンデミックをきっかけとして、人が新しい価値観を見出すのか、一人ひとりが心の中を棚卸しをしていく必要があるように思えます。
導き出される答えが正しいかどうかはわかりませんが、きちんと向き合って自分なりの考えを持つことが重要であると思う今日この頃です。