バレンタインデーの変化

そろそろバレンタインデーがやってきます。以前は意中の人へ決死の覚悟で気持ちを伝える手段として親しまれてきましたが、最近は同性の友人へ気軽に贈る「友チョコ」が主流となっているそうです。

東京都文京区小石川:小石川植物園

インターネットやSNSが普及する昨今、どちらかというと横のつながりや自分のセンスを他者に知らしめることを重視する傾向があるので、友チョコなるものが流行るのは納得できます。また、料理は多くの人々の価値観にフィットするジャンルですし、コミュニケーションの手段としては最適です。

従来のバレンタインデーは基本的に女性側が気持ちを伝え、男性側が受け取る構図でした。積極的に気持ちを伝える女性には勇気が必要ですが、男性も色々と大変です。とりわけ小中高の多感な時期は自尊心も旺盛で、かつ子ども独特の傷つきやすさもあります。特定の男子以外は母親からしかチョコレートをもらえず、現実を突きつけられるにはあまりにも幼すぎるため、トラウマになるバレンタインデーなんて、いっそのことないほうが幸せなような気がします。

それでも、もらえるとやっぱり嬉しいものではあります。私の思い出でいえば、大半の男子と同じようなものでした。それでも、まったく意識していなかった後輩にチョコレートをもらったことが幾度かあり、とても嬉しく思ったものです。その後に相手のことに興味を抱いたり、相手の気持ちをきちんと考える機会が生まれ、他者を重んじる価値観が育まれたと思っています。

どちらにせよ、バレンタインデーは人とのコミュニケーションを潤滑にするよいツールだと思うので、変化を続けても残り続けてほしいイベントだなと思います。

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