親子の絆

親子の絆は非常に強いものだといわれますが、果たして本当なのでしょうか。世の中には平気で子どもを見捨てる親がいたり、その逆もあります。

東京都豊島区池袋:猫

人間と同じ脊椎動物のメダカは稚魚が卵から孵ると餌だと思い食べてしまいます。人にもう少し近い哺乳類の猫は子猫を必死に守りますが、雄猫は子猫にまったく興味がなく、母猫でさえも育児放棄をすることがよくあります。

子猫が成長しても一緒に暮らし続ける母猫もいますが、どちらかというと利害が一致するからそうするだけで、縄張りが荒らされると感じれば対立することもあります。

人間が親子の絆を重視するのは血縁という生物的なつながりではなく、どれだけ愛情を注いだか、もしくは助けてもらったか、などという知的な思考による思い込みからきているのだと思います。

それゆえに、厄介なのは自分のことを考えてくれている部分が矮小でも、相手を過大評価してしまうところです。相手が自身の利益を得たいがために良好な関係を保とうとしているにもかかわらず「無償の愛を捧げてくれている」と錯覚することも多いと思います。

東京都豊島区池袋:猫

できることなら知性を退け相手の思いを慮らずに、メダカや猫のように本能に従ってのびのびと過ごしたいものです。私自身は親との関係は良好ですが、親子関連の悲惨なニュースを見ていると知性を持った人間は原罪に苛まれていると感じざるを得ません。

文章にするととても仰々しいですが、仲睦まじい野良猫の親子を見ながらぼうっと感じた次第です。

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