隴垣金城 蘭州清湯牛肉面

先日、早稲田付近を散歩しているときに、蘭州牛肉麺の専門店を発見しました。隴垣金城 蘭州清湯牛肉面というお店で、お昼過ぎでもほぼ満員の人気店でした。

隴垣金城 蘭州清湯牛肉面

蘭州牛肉麺は皆さんもご存じかと思いますが、中国の蘭州(現在の甘粛省蘭州市)で一般的に食べられている牛肉の入った麺です。牛肉のスープに香辛料がたっぷり入った辛いタレを加え、牛肉やパクチーが添えられています。

甘粛省はモンゴルの南、中国では北西部にあり、料理はエキゾチックな雰囲気が漂っています。中国各地の街には蘭州麺のお店がいくつもあり、ファストフードのように親しまれています。

私も上海や大連に駐在していたころは、よく蘭州麺のお店を利用していました。透き通った透明のスープは爽やかでありながら、牛肉の旨味がしっかりと染み込んでいます。

隴垣金城 蘭州清湯牛肉面

中国で蘭州牛肉麺を何百杯と味わってきましたが、この隴垣金城の牛肉麺は今まで食べてきたなかでもっとも美味しいものでした。あとでインターネットで知ったのですが、店主は甘粛省出身の方でご自身が慣れ親しんできた地元の料理に圧倒的な思い入れがあるそうです。

隴垣金城 蘭州清湯牛肉面

その場で手打ちする麺はつるりとして喉越しがよく、辣油は複雑なコクがあって味わい深く、スープも牛肉の極上の旨味をたたえています。二白と呼ばれる煮大根も爽やかな風味を保ちつつスープが染みていて、それぞれ個性がありながら見事な調和を保っています。おそらく、私が駐在した上海や大連だけでなく、首都である北京でもなかなかお目にかかれない品だと思いました。

ひと昔前に比べて現地そのままの味を味わえるようになり、日本はなんて恵まれた国なのだろうと感じます。隴垣金城には何度も足を運ぶ気がする素晴らしい料理店です。

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