愚者は経験に学ぶ

そろそろ桜の開花の話題があちこちで聞かれ、本格的な春がやってきそうです。

昨年新しい職場で働くようになってから、ふたりほどデザインのメンバーが増えました。ひとりは五月、もうひとりは九月に入社しました。

二十代という若さでオンライン系のデザインははじめてなので、私がアドバイスする機会も多いです。まだ完全に任せることはできませんが、彼らなりに一所懸命取り組んでいて清々しく感じます。

二十歳半ばのメンバーはプライベートでも忙しいようです。振り返れば私もそのくらいの年齢の頃は、仕事だけでなく恋愛や遊びに積極的で、旅行やグルメ、ファッションや音楽など好奇心旺盛だったと思います。若い頃というのは他人が注目しているものなどにも目がいってしまうので、どれだけ仕事に集中していたかと言われると自信がありません。

あの頃は仕事を覚え、マネージメントを任され、目の前のことでいっぱいいっぱいでした。オフィスに泊まり込むなんて当たり前でしたが、果たしてそれが本当に仕事に向き合った証左なのかは、顧みると甚だ疑問です。

「愚者は経験に学ぶ」なんていう言葉がありますが、歴史や文献に学んだところで実際に体験しないとわからないことも多くあります。若いメンバーたちにはこれまでの私の知見を伝えてはいきたいですが、あまり焦らず、彼らが自ら切り拓いていくところを見守っていけたらと思います。

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