私には姉がふたりいて、家には雛飾りがありました。大きなものではありませんでしたが、今の世の中に比べると昔はきちんと道具を揃えていたのだと感心します。
当時暮らしていた家はあまり大きくなく、五人家族が暮らすには狭かったと思います。荷物もそれなりの量になると思いますが、何段かある雛人形は結構邪魔だったのではなかったかと思います。
近所の家の雛人形はさらに大きく、テレビや雑誌で見るような立派なものでした。私は当時からミニチュアの模型に興味があったようで、それを見て羨ましく思っていたのを覚えています。
雛祭りは人形以外のことはあまり覚えていなく、母がどんな料理を作ってくれたかも忘れてしまいました。おそらく腕によりをかけてご馳走を作ってくれたのでしょうが、そんな親の気持ちなんてまるでわかろうとしない子どもとは、なんともわがままな生き物です。
現在はパートナーが雛祭向けにちらし寿司を作っています。彼女はお母さんが作ってくれた料理をよく覚えているので、わがままなのは私だけだったのかもしれませんね。