ブレスレット

歳をとるとあまり装飾品をつけなくなるのですが、ブレスレットだけは品を変えてずっとつけているように思います。

装飾品はアイデンティティを象徴するものでもあり、その日の気分を盛り上げてくれるものであると思います。私にとっては前者のイメージが強いですが、自分とは違う憧れの誰か、とりわけアーティストに憧れてつけていた気がします。

若いころは髪が長かったので、現在も癖で髪留めのゴムをつけています。意図的に髪を伸ばすこともありましたが、どちらかといえば気がつくと長くなっていたというずぼらの結果です。

大体は紛失してしまい、つけるものが変わっていきました。高校生の頃は代官山のDeptで購入したアフロアメリカンのブレスレットがお気に入りでしたが、学校で見つかり没収されてしまいました。その後はミサンガのように自然に切れてしまう素材のものを好んでつけていたので、なくしてしまうのは致し方ありません。

そんな私を見かねて、最近パートナーが思い入れのあるブレスレットをプレゼントしてくれました。ロンドンで手に入れたそうですが、アメリカ西海岸のものだそうです。

先月は同じく西海岸のブレスレットが仲間入りしました。スターリングシルバー製で、猫の顔が連なっています。ストリートの雰囲気がありながら、愛嬌のある造形です。昔から猫と関わりがありますが、母が他界してからより身近な存在であります。老眼の進んだ今では肉眼で確認できませんが、今の自分のアイデンティティを表現するのに最適なものであると思っています。

今の組み合わせも気に入っていますが、次に手に入れたいのはネイティブカナディアンのブレスレットです。トーテムやプリミティブな思想は昔から共感するだけでなく、パートナーと深い縁があるのがいちばんの理由です。

初老を過ぎてブレスレットをじゃらじゃらさせるのはみっともないですが、この先もいくつかつけ続けるのではないかと思います。

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