あらかわ遊園

子どもの頃に遊んだ場所が今でも残っていると、ほっとする反面、時の流れを強く感じさせます。私にとって「あらかわ遊園」も、そんな場所のひとつです。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園

先日、久しぶりに「あらかわ遊園」に足を運びました。都電沿線にある小さな遊園地で大正11年から営業しています。この場所はかつて尾久の三業地として栄え、私の祖母もこの辺りで芸妓として働いていました。

荒川遊園地の思い出

私も幼稚園に上がる前から、何度も親に連れられて遊んでいました。それほど広くない敷地の中に観覧車などの遊具が点在し、奥のほうには動物園がありました。私は遊具よりも動物のほうに興味があり、動物に触れてはその手触りに感動していました。
先日に訪れた際も、遊具は子どもたちに譲って動物園でしばらく写真を撮っていました。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園 ミーアキャット

動物園は身近な動物ばかり集められてますが、ミーアキャットのような珍しい動物もいます。あらかわ遊園のマスコットキャラクターにもなっているくらい愛らしく、ずっと見ていても飽きません。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園 ニホンザル

ニホンザルやハナジカに餌を与えることもできます。子どもたちが小さな子どものニホンザルに餌をあげようと頑張っているのですが、大人の猿たちに阻まれて苦労していました。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園 ハナジカ

ハナジカはとてものんびりとしています。園内の穏やかな雰囲気に呼応しているようで、こちらも時間を忘れてくつろぐことができます。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園 ウスユキバト

鳥もオシドリやウスユキバトなどたくさんの種類が飼育されています。巨大なゲージの中に入ることができ、間近で鳥を観察することができます。頭をかすめて飛ぶ鳥たちの羽音がとても印象的で、いつも遠方から望遠レンズで見る鳥たちとは異なった臨場感を味わえます。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園 ヒツジ

そして、この動物園の目玉となるふれあい広場では、ヤギとヒツジに直接触ることができます。ごわごわとしたヒツジの毛の手触りや、子ヤギの愛らしい姿に癒されますが、人間の子どもたちは怖くて泣き出したり、はたまたヤギの糞を見てゲラゲラ笑ったりと、こちらも見ていて飽きません。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園 子ヤギ

私も何十年も前には、このように親に連れられて同じように笑ったり泣いたりしていたのかと思うと、なんだかしんみりとしてきます。言葉にできない感情、それは郷愁や惜別の思いとでも言うのでしょうか。

東京都荒川区西尾久:あらかわ遊園

小学生に上がるとともに、あらかわ遊園よりもっと大きなアミューズメントパークへと興味が移っていきましたが、大人になった今は思い出の詰まったこの遊園地のほうが何倍も素敵に思えてきます。今訪れている子どもたちが同じように愛着を持ち、あらかわ遊園に再び訪れることを願っています。

あらかわ遊園
〒116-0011 東京都荒川区西尾久六丁目35番11号
都電荒川線「荒川遊園地前」下車、徒歩3分

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