雲の高さ

いつしか金木犀の香りもそこかしこで漂うようになり、秋は駆け足でやってきています。夏の暑さから身を隠していたシジュウカラたちの声もするようになりました。

うろこ雲

台風が続いて天気が悪かったのですが、時折晴れ間を見せる日も増えました。先日久しぶりに空を見上げたら、雲が高い位置にありました。

秋といえば、うろこ雲が代表的なものですが、正式名称は巻積雲(けんせきうん)と言い、およそ5000メートルから13000メートル上空を漂っているそうです。代表的な雲のわた雲(積雲)は2000メートルなので、倍以上の高さにあることになります。また、夏の雲として有名な積乱雲は地上辺りから発生し、13000メートルくらいまで背を伸ばすと言われています。単位を変えると13キロですから、とてつもなく大きく成長することがわかります。

さて、空を見上げると雲以外に目印になるものがないので距離感がいまひとつ掴めません。飛行機やヘリコプターなども飛んでいますが、とても小さいので距離を測るには少々役不足です。では、地上の距離に置き換えてみたらどうでしょうか。

うろこ雲が発生する5キロ地点は、例えば、東京の新宿から見て池袋が4.8キロなのでちょうど良いでしょう。池袋はサンシャイン60もあるので目印にもなります。逆に池袋側から見れば、新宿副都心のビル群が目印です。少し距離は縮まってしまいますが、以前私が紹介した目白台にある目白台一丁目遊び場から新宿ビル群が良く見えるので、うろこ雲はその辺りから渋谷を越えて(渋谷は池袋から8キロほど)、祐天寺辺りまでを漂っていることになります。

東京都文京区目白台:目白台一丁目遊び場

積乱雲は地上付近から13キロほど全長があるのなら、目白や高田馬場辺りから祐天寺までずっと雲が続くということになるのでしょうか。なんとも壮大なスケールです。

うろこ雲

空を見上げていると、色々な空想を楽しむことができ、文字通り「空想」なのだななんて思ってしまいます。天気が良い時に、皆さんも空を見上げて色々と想像してみると楽しいのではと思います。

Scroll to top