ヤンゴンのパゴダ

ミャンマーの都市、ヤンゴンでの出張時は思うように時間が取れなかったのですが、できるかぎり色々なところへ行ってみようと思い歩き回りました。そのおかげで、ヤンゴン観光の定番のパゴダにも訪れることができました。

Yangon City, Myanmar

パゴダという名称は東南アジアの言葉と思ってしまいますが、実は英語なのだそうです。釈迦の住む仏塔のことで、ストゥーパという名前でも知られていますね。
ヤンゴン市内には多くのパゴダが立っており、大きさや形状も様々です。最も有名なのがシュエダゴン・パゴダで、100メートルを超える巨大な大きさに圧倒されます。

Yangon City, Myanmar : Shwedagon Pagoda

参道を抜けた先の境内はカメラでの撮影が禁止されており、バッグなどにしまわなくてはなりません(上の写真は参道)。とはいっても、スマートフォンは禁止されていないので、ほとんどの人は撮影に勤しんでいます。数え切れないほどの仏像が祀られており、パゴダも中心の大きなものだけでなく、六十ほどが林立しています。

Yangon City, Myanmar : Mahavijaya Pagoda

シュエダゴン・パゴダの近くには、マハウィザヤ・パゴダがあります。大きさはそれほどでもないのですが、中に入ることができます。シュエダゴン・パゴダに向かった際に、同じ方向を歩く人たちがこちらに入ったので、釣られて私も入りました。

Yangon City, Myanmar : Mahavijaya Pagoda

パゴダの中にはもう一回り小さな白いパゴダがあります。訪れた人々は熱心にそちらへ向かってお祈りを捧げていました。なお、パゴダはお釈迦様の住居なので裸足で入らなくてはなりません。また、ショートパンツも厳禁です。

Yangon City, Myanmar : Mahavijaya Pagoda

天井を見上げると白い象や貝殻、住居や武器のレリーフがありました。厳粛な雰囲気の日本のお寺と違い、どこか愛嬌があって可愛らしく感じます。他の宗教でもそうですが、遠い距離を渡って伝わった仏教は土着の文化や習慣と融合しつつ、様々な形に変化していきました。今は飛行機があればどこでもすぐに着いてしまいますが、仏教の伝来は長い年月をかけて伝わり広がっていったのだと思います。この天井を見て、人間の多様性を垣間見た気がしました。

Yangon City, Myanmar : Mahavijaya Pagoda

他にもパゴダ内には様々な仏像が祀られています。ある一組の男女が熱心にお祈りを捧げていましたが、こともあろうか猫がやってきて彼らの前で毛づくろいを始めました。それでも男女はお祈りを止めずにいて、真摯な雰囲気でありながらのどかな雰囲気を漂っていて思わず笑みがこぼれました。

Yangon City, Myanmar : Sule Pagoda

またこの他に、ダウンタウンの中心にあるスレー・パゴダにも訪れました。こちらは非常に古い発祥のパゴダだそうです。

パゴダを巡っているうちに発見したのですが、パゴダの周りにはツバメが多く飛んでいました(写真にはハトのような鳥も写っていますが)。日本ではツバメは越冬のために南に向かう時期ですが、ヤンゴンも辿り着く先のひとつのようです。パゴダは他の建物に比べて高く、人は登らないので捕まりません。逆に参拝客も多いのでカラスなどの外敵も近寄りません。このことからツバメがパゴダ周辺にいるのかもしれません。

パゴダには多くの人が集まって熱心にお祈りをしながらも、おしゃべりを楽しんだりしていました。また、猫やツバメや他の動物たちもパゴダの周りでのびのびとしていました。そんな光景をお釈迦様は何千年にも渡って穏やかに見守り続けてきたのかもしれませんね。

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