歳上には敬意を表し、その言葉に傾聴する。長らく浸透してきた習わしではありますが、最近は「老害」と揶揄する言葉もあり、その構造が揺らいでいるように感じます。
ビジネスではイノベーションが頻繁に生まれ、市場の構造変化が著しく過去に培った経験は無意味なものになりつつあります。また、生涯雇用や縦社会の構造が当たり前だった世代のおごりによって、若くて優秀な世代が上の世代を尊んでよいのか疑問に感じています。
私も四十代半ばの中年世代のため、前時代的な習わしに侵されているような気がしています。しかしながら、世の中のパラダイムシフトを目の当たりにし、このままの価値観ではいけないのではないかとも感じています。
また、私が現在勤めている会社には優秀な若い世代がたくさんいます。元々が年齢関係なく多様性を重んじるフラットな文化の企業ではありますが、他業界から経験ゼロで入ってきた私からすると、優秀な若い世代の言葉にも傾聴せざるを得ません。従って、私は世代関係なくただただ傾聴し、本質を捉えていこうと思っています。
仕事から離れた日常では、優秀かそうでないかの判断基準は存在しませんし、それを決めつけることは無意味なものだと思います。そうであればなおのこと、世代関係なく傾聴するべきなのだと思っています。そして、自分自身もおごることなく、相手を尊重しながら相対していかなければならないのだと思っています。
たまにはこれまでに染み付いた年功序列の風習が表に出てしまうこともあるかもしれませんが、最近は年齢関係なくフラットに相手を尊重できているのではないかと思っています。自分の意見を強く主張することも重要ですが、それによって人の意見や尊厳を蔑ろにしないようにしていきたいと思っています。