昨日は母の納骨に行ってきました。すこし遠い場所にありますが、会食も予定していたので早めの集合です。
私には姉がふたりいますが、結婚して忙しいようなので手続きや段取りはすべて私が行いました。身内だけの少人数ながら、あれこれ手配するのはそれなりに大変です。そんな私を見かねてパートナーが会食のお店などを調べてくれ、とても助かりました。
当日は気温が高く、雲はほとんどなくて気持ちのいい天気でした。すこし汗ばむくらいでしたが、寒い時期に他界した母には心地よかったことでしょう。霊園のある場所は自然が多く、日差しに照らされた新緑の隙間から野鳥のさえずりが聞こえます。空を切るように飛翔するツバメの姿に春を感じました。慣れ親しんだ家から離れるのはすこし寂しいのではと感じていましたが、穏やかに季節を感じられてよかったと思いました。
最近は自宅供養が流行っているそうですが、母が用意したお墓なので入れないわけにはいきません。もちろんお墓参りに行きたいと思いますが、寂しくなったときは自宅の位牌に魂を移して居間でのんびり過ごしてもらいたいと思っています。
納骨はあっという間に終わりましたが、しばらく皆で母や先にお墓に入っている祖母や曽祖母の思い出話をしていました。その後はひと駅離れた旅館で会食しましたが、親戚や母の友人とゆっくり話すことができて嬉しく思いました。葬儀にも参列していただきましたが、その際は慌しくてほとんど時間が取れませんでした。
母を慕っていた人々が集まっていたので、そこに母がいないことを不思議に感じました。この場にいたらあんな話をしたのだろうな、こんな笑顔を見せていたのだろうなとひとりで想像していました。
家に帰ると、庭の梅の木にひとつだけ実がなっていることに気がつきました。こんなことは滅多にないので、旅立ちに向けて母が置き土産していたのかもしれません。