このところ季節が過ぎ行くのを早く感じます。みるみるうちに冬に取り囲まれていくのが手に取るように分かります。

東京都千代田区紀尾井町:弁慶橋ボート場

街路樹のイチョウやケヤキ、ユリノキたちが紅葉しだして西日の中で輝いています。沢山の木の実にメジロやヒヨドリが集まる光景を見ていると、ついに冬支度も本格化したのだなと思います。まだまだ暖かい日もありますが、ポケットから手を出したくない日も多くなりました。

我が家の近くにいる野良猫たちも、寒さをしのげるダンボールなどに集まっています。夜風は厳しい冷たさなので、毛皮を持っているとはいえ本当に堪え難いものだと思います。風邪などこじらせてしまうと命の危険にさらされることもしばしばで、子猫たちにとっては試練の時と言えます。

屋外で暮らしているメダカも日が出ているときは、身体を動かして餌を求めますが、鉢の下のほうでじっと動かずにしていることが多くなりました。水温計はかろうじて10度以上ありますが、水に手を触れると非常に冷たくなっています。

寒さに比較的強いと思われる植物たちも、言葉を口にできるのなら「寒い、寒い」と身体を縮こめていることでしょう。小さな盆栽たちが夜をしのげるかどうか心配になってきます。

東京都千代田区紀尾井町:弁慶橋ボート場

猫もメダカも植物も、一様に日光が出ると身体をなるべくそちらに向けて温まろうとしています。人間もまったく同様で、太陽の存在がこんなに愛おしい季節はありません。日本は四季折々の美しさがあるものの、大半の生命にとって冬は試練のときです。普段、普通に生活しているとそんな当たり前ことも忘れてしまいますが、最近は外の動植物に触れる機会が多いため痛感する毎日です。

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