白露

季節は白露の半ばを過ぎて、あと少しで秋分を迎えます。台風がやってきてから、夏の雰囲気をまるごと掻っさらっていってしまうようです。

猫

二十四節気の白露の候、鶺鴒鳴(せきれいなく)。現在のセキレイは、夏でも元気に尻尾を振りながら元気に鳴いています。最近は都市部でもよく見られ、遠くにいてシルエットがぼんやり見えるだけでも、可愛く尻尾を振る動作ですぐにセキレイだとわかります。白と黒の鮮やかな色合いが、夏の青空にとても映える鳥です。

東京都足立区足立 荒川千住新橋緑地:ハクセキレイ

そして、次の候は玄鳥去(つばめさる)。九月十七日から二一日までを指します。
渡り鳥の中でも、とりわけ印象的なのがツバメです。春の訪れと共に私たちのそばに現れて、秋の訪れと共に去っていきます。ちょうど人が季節を待ち望む頃、そして去るのを惜しむ頃に重なるので、彼らの姿を見ていると少し感傷的になってしまいます。

これから姿を見せなくなる動物や草木たちを見ていると、少し寂しい気持ちになりますが、新たにやってくるものたちもいます。
鳥でいえば、水鳥たちがその代表です。とりわけ黒いトサカが可愛らしいキンクロハジロに再び出会えると、とても嬉しい気持ちになります。また、朱色の見事な色をしたジョウビタキや、留鳥でありながら葉が茂っていることで見つけにくかったメジロなどの小鳥たちが姿を現してくれます。暑さも和らいでくるので、そろそろ探鳥活動に本腰を入れようかと思っています。

朝顔やほおずきが見られなくなる一方で、金木犀など秋の植物が鮮やかな花を咲かせます。
季節は巡り、その時々で様々な表情を見せてくれます。秋は少し短いですが、その時そのときを忘れないように、しっかり心に刻み込んでいきたいと思っています。

Scroll to top