お風呂

冬至を過ぎて、太陽の出ている時間が少しずつ長くなっているのを感じます。太陽の描く軌道の弧はまだまだ浅いですが、それでも徐々に春に近づいていることが分かるので安心します。

東京都文京区目白台:豊川浴泉

とはいえ、最近はかなり寒い日が続くので身も心も縮こまってしまいます。とりわけ休日に散歩をしていると、途中から温かいものが恋しくなってきてしまいます。

家に帰って暖房をつけたとしても、体の芯から冷えてしまっているのでなかなか温かく感じません。特に私の年齢では、以前ほど新陳代謝は活発に行なわれません。そんなときに最も効果的に体を温めるのは、やはりお風呂だと思います。

鍋料理など温かい料理を食べるのもいいのですが、身体の隅々まで温めるにはお風呂に勝るものはありません。食事してすぐにお風呂に入るのも身体に悪いですし、お風呂に入った後に食事をしたほうがさらに身体が温まるような気がします。

東京都文京区目白台:豊川浴泉

私は熱いお湯に浸かるほうが好みです。あまり長く入って入られませんが、さっぱりとした気分になれるのがいいです。また、子どもの頃によく銭湯に行っていた影響もあると思います。銭湯では知り合いではない人々が集いますが、皆熱いお湯にじっと浸かっていました。私は彼らの入り方を見て「風呂に入るとはこういうことだ」と学びましたし、彼らもたまに私にお風呂の哲学を教えてくれることもありました。

私が子どもの時代は、まだ背中に彫りものがある人も銭湯に入ることができ、彼らにもお風呂の入り方を学んだ経験があります。手ぬぐいをお湯につけてはいけないなどの基本的なことも教わりましたが、皆どこか男らしく湯船に浸かっており、格好いいなと思いました。

中国に住んでいたときは生活習慣の違いから、ほとんどシャワーしか付いていませんでした。日本では家で湯船に浸かれますし、銭湯もあれば、温泉もあります。まだまだ寒い日が続きますので、日本の良きお風呂の文化を存分に味わって、身体を温めたいなと思います。

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