大寒の節気

今日はいつにも増して寒さがこたえます。それもそのはず、今日から二十四節気は「大寒(だいかん)」となります。

東京都豊島区雑司が谷 雑司ケ谷霊園:ヒヨドリ

大寒は二十四節気の最後の節気ですので、あと十五日ほどすると新たな年が始まります。豆まきで有名な節分は、そもそも立春の節気の始まりの日であり、節分という名前も季節が始まる節気の立春、立夏、立秋、立冬のことを指します。つまり、長い冬が明けて新たな春の季節が始まる節目なのです。実際は、三月の後半にならないと暖かくなりませんが、春がもうすぐやってくると思うと私は嬉しくてたまりません。

さて、大寒に属する七十二候では、初侯は「款冬華(ふきのはなさく)」、次候は「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」、末候は「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」です。
「款冬華」はフキノトウが顔を出す、「水沢腹堅」は沢に氷が厚く張る、「鶏始乳」は鶏が卵を産み始める、という意味です。川には氷が厚く張ってはいますが、フキノトウが顔を出したり、鶏が卵を産むなど、こちらもやはり春らしいものに近づいています。

東京都豊島区雑司が谷 雑司ケ谷霊園:モズ

なお、七十二候はこれまでに色々と変わってきたようです。現在、私たちが慣れ親しんでいるものは明治七年(1874年)の「略本暦」(神宮司庁が取り扱っていた正式な本暦を、一般層に向けて簡略化した暦の本)に掲載された七十二候が主たるものになっているそうです。日本でも昔長いこと使われていた中国暦の宣明暦では、カワウソが獲った魚を並べて食べたり(獺祭魚)、クマネズミがウズラになったり(田鼠化為鴽)、スズメが海に入ってハマグリになったり(雀入大水為蛤)していて面白いです。

東京都豊島区雑司が谷 雑司ケ谷霊園:猫

まだまだ寒い日が続きますが、季節の名前や由来を調べたり自然の移り変わりを観察してみると、少しは寒さも和らぐ気持ちになれるかもしれませんね。

Scroll to top