季節と運気の変わり目

三月五日になりました。二十四節気では啓蟄(けいちつ)の節気です。啓蟄とは、冬の間に土の中に身を隠していた虫たちや生命が姿を現わすという意味です。

ハマヒサカキの芽

まだまだ寒い日も続きますが、雨とともに暖かな日も多くなってきました。暖かくなっては寒くなり、ある日を境に突然、本格的な春の陽気に変わります。夏や秋や冬もそうですが、季節はゆっくりグラデーションのように移り変わりながらも「これは季節が変わったな」と実感できる境目の日というのが存在します。

私自身の運気も、季節と同じように行きつ戻りつを繰り返しながら進んでいるように思います。幸い嵐のように過酷なことは少ないのですが、それでも思うようにいかないことも多くあります。なんとか土から這い上がろうとするのですが、良い塩梅に環境が整っていないのでじっと耐え抜かなくてはなりません。大半の人の一生は、そのようにして過ぎていくものだと思います。

しかしながら、ある日を境に突然環境が変わり、土から這い出る機会が訪れることがあります。たまたまの偶然が重なり合うからなのか、努力や我慢が導いてくれるからなのか、今までの流れとは明らかに異なる勢いを感じることがあります。まるで、冬の終わりに蒔いた種が春の訪れを感じて一斉に芽吹くような一瞬です。私にとってはそれが今年かもう一、二年の間に訪れるような気がしています。

もちろん、その時をただ指をくわえて待っているだけでは良い機会を掴むことはできないと思っています。これまで以上に物事に打ち込んで、失敗を恐れずにいるべきだと思います。また、もしその機会を逃したとしてもあまり気にすることはありません。これまでに過ごしてきた一進一退の時期が続くだけで、失うものというは何一つないのですから。

今年の11月5日には、一昨年に行なった演奏会のコラボレーションに脚本として再び参加する予定です。また、仕事ではより積極的に様々な施策を打ち出そうと思っています。これらが実を結ぶかどうかはわかりませんが、一所懸命になって考えて行動できれば、いくつかは土から這い出て、新たな世界を見ることができるのではないかと思っています。

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