Autumn Concert「Impressions」ライブを終えて

Rosco Motion Orchestraのライブ「Impressions」は無事終演となりました。ご来場いただいた皆様、応援してくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

ROSCO MOTION ORCHESTRA Autumn Concert「Impressions」

二年前に「逗子アートフェスティバル」の出展作品として開催された「Impressions」の第二弾として、演奏家と俳優、そして小説家がコラボレーションした今回のライブですが、Rosco Motion Orchestraの中野徳子さんからお誘いいただいたのが今年の初めくらいでした。徳子さん、俳優の佐藤もとむさん、そして初参加の二木咲子さんと軽くアイデアを出し合いつつお酒を飲み、気がつけば酔っ払ってしまっていたのを覚えています。

ROSCO MOTION ORCHESTRA Autumn Concert「Impressions」

それから私は脚本作りに取り掛かりましたが、音楽と演技をどのように組み合わせて良いか、そしてテーマは何にしようかと思い悩む日々が続きました。季節が過ぎても具体的な形にならないまま気持ちだけが先行していましたが、会場の下北沢ハーフムーンホールを下見した帰りに三名と再びアイデアを出し合う機会に恵まれました。

ROSCO MOTION ORCHESTRA Autumn Concert「Impressions」

この時もお酒を片手にいろいろなことを話したのですが、とりわけそれぞれのプライベートの思い出や普段考えていることを伝え合ううちに、ストーリーやテーマが浮かび上がってきました。その日の晩にプロットを何案か書いて、少し整理してから三名に意見を伺いました。

それから彼らの意見を混ぜ合わせて、言葉で伝えることの難しさ、言葉を使わず五感を使って伝え、感じる面白さ、それらを表現できるような脚本が出来上がりました。また、伝え合うことの刹那的な儚さや偶然性なども表現できたらと思い、演出に加えていきました。その後は海外出張などでなかなか稽古に参加することができませんでしたが、徳子さんやもとむさん、咲子さんやRosco Motion Orchestraの皆さんの頑張りが本番で身を結ぶ結果となりました。

ROSCO MOTION ORCHESTRA Autumn Concert「Impressions」

アドリブをふんだんに取り入れたので、リハーサルでも毎回異なる印象に仕上がっていました。本来の演劇や演奏会であれば決められた印象に近づけていくのが本筋でしょうが、私がそういうものに不慣れなぶん、演奏者や演者の方には普段とは違ったアプローチを試していただけたらと図々しく思っていました。
観客の方々はどのような感想を持たれたのか全て把握はできていませんが、より身近にパフォーマーの為人(ひととなり)を感じていただけたのではないかと思いますし、その場に居合わせた唯一無二の雰囲気の共有をしていただけたのではないかと思います。

ROSCO MOTION ORCHESTRA Autumn Concert「Impressions」

脚本の経験はほとんどない未熟な私にこのような機会を与えていただき、最後まであたたかく見守ってくださった共演者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。また、来場したくださった皆様、応援していただいた皆様もありがとうございました。

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