キンクロハジロとの再会

正月を過ぎて大分冷え込んできました。冬も本番といったところです。先日は上野公園の不忍池に行ってキンクロハジロに再会しました。

東京都台東区上野公園:キンクロハジロ

今年も池の北側に多くのキンクロハジロが集まっていました。黒と白の身体に黄色い目、頭の冠羽が可愛らしいですよね。遠いシベリアの彼方から越冬のために飛来しますが、昨年見た鳥も多いのかもしれません。

東京都台東区上野公園:ホシハジロ

水鳥は見る機会が少ないせいか、改めて調べ直してみると色々と間違った知識が頭に入っていたようです。上の写真はホシハジロですが、見たときにキンクロハジロの雌だと勘違いしていました。まわりで知識のない人がキンクロハジロのことを「カモもどき」と呼んでいて苦笑しましたが、私もきちんと反省して勉強し直さないといけないようです。

東京都台東区上野公園:キンクロハジロ

色が茶色っぽい個体も若い鳥なのかなと思っていましたが、こちらがキンクロハジロの雌、もしくはエクリプスと呼ばれる個体です。エクリプス(Eclipse)は「覆い隠す、力を失う、日食」といった意味がありますが、非繁殖の状態を意味します。鳥は繁殖期に夏羽に生え変わりますが、カモの場合は冬に夏羽に変わります。ちなみに雄しか夏羽に生え変わりません。

東京都台東区上野公園:キンクロハジロ

野鳥を見ていると、今まで見ていたり知っていたものに対してあまり注意深く観察していない自分に気付かされます。なにかを創造するときにまず必要なのは観察することだということを、私は美大などで学んできたはずなのですが、まだまだ修行が足りないようです。キンクロハジロはそんな私の気持ちなどまるでどうでもいいというように、無表情にのんびりと水辺に浮かんでいました。

今年の冬も何度か彼らに会いにいくと思います。

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