これまでとその後の人生

二十四節気は小寒、もうじき大寒がやってきます。そして二月に入ればすぐに立春です。今年は暖冬だそうですが、確かにすこし心配になるくらいの暖かさですね。

東京都文京区関口:関口芭蕉庵

二日前は成人の日でした。今年成人された方たちは、平成十一年の四月一日から翌年までの一年の間に生まれたそうです。西暦に直すと1999年から2000年。その頃の私は社会人になりたてで、仕事で多忙を極めていた頃です。会社で椅子を並べて眠ったり、オフィスの影で寝袋にくるまっていました。あの頃に生まれた人たちが成人式を迎えるなんて、随分と遠くまでやってきたような気がします。

そこから少し遡ると、今度は自分が成人を迎えた頃になります。私は今年四十五歳になるので、もう二十五年前のことですね。まだ大学生で世の中のことはなにもわからず、漠然と将来について考えていたように思います。それからある程度の経験を積んできましたが、現在もあの頃と変わらず、明確な行き先は見つけられていないように思います。

これから先の二十五年、私はどのようになっているのでしょう。そのときはすでに七十歳になっています。きっと、長いようで短い旅なのでしょう。親はすでに他界しているでしょうし、飼っている猫たちもすべていなくなっていると思います。のんびりと過ごしていればいいなと思いますが、時代が変わって現在と同じようにあくせく働き続けなくてはならないかもしれません。

そのときになっても忙しさに追われて、明確な行き先が見つかっていないかもしれません。逆に将来の可能性が少なくなっているので、諦めが行くべき道を示してくれているかもしれません。なんだかとても寂しく虚しい気もしますが、それも人生、私の性格的に意外に満足しているかもしれません。それでも、自分らしさや好きなものだけは大事にしていたいなと思います。

このコラムもその頃まで続いていたら、面白いですね。

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