私は何年か前からしゃくし菜漬けが好きになり、見つけるたびに購入しています。
しゃくし菜の正式名称は雪白体菜(せっぱくたいさい)といい、アブラナ科の仲間です。中国の揚子江一帯に栽培されていましたが、明治になって日本へ伝えられたそうです。
寒さが厳しい冬の内陸気候である埼玉県の秩父地方でよく育ち、名産となりました。「飯杓子(めしじゃくし、しゃもじのこと)」に似ていることから、しゃくし菜と呼ばれるようになったそうです。
漬物にしたときに乳酸発酵が進んで非常によい風味になります。さっぱりしながらも味わい深く、お酒や食事のお供に最適です。
西武池袋本店の地下2階、西武食品館にある秩父特産品を扱う「知々夫屋」でいつも購入しています。醤油漬けもありますが、私はスタンダードなほうをいつも選んでしまいます。写真は昭和38年(1963年)に創業した秩父の石川漬物のしゃくし菜漬けです。
ほかの漬物も好きなのですが、気がつけばいつもしゃくし菜漬けを買い物かごに入れてしまいます。こういった自分のお気に入りがそばにあるだけで、本当に幸せだなとしみじみ思います。