峠の釜めし

荻野屋の峠の釜めしは、昭和世代には思い出深い駅弁なのではないでしょうか。色鮮やかな具材と出汁で炊いたご飯、ぬくもりのある土釜が魅力です。

荻野屋:峠の釜めし

昭和三十三年から販売され、六十年以上の歴史があります。横川駅だけでなくサービスエリアやデパートでも販売されるようになり、東京近辺ではGINZA SIX、八幡山、有楽町、笹塚、東京駅、新宿駅、大宮駅で購入できます。

荻野屋:峠の釜めし

峠の釜めしは現在、パルプモールドという使い捨て容器での販売もしています。しかしながら、やっぱり土釜が魅力的です。東京のお店ではパルプモールドのみを販売しているところもあるので、土釜を購入する際はウェブサイトを確認しておくことをおすすめします。

荻野屋:峠の釜めし

土釜は淡路屋の「ひっぱりだこ飯」の容器のように底が深くないので用途は少ないのですが、炊き込みご飯のお弁当を作って食べるのも面白いかもしれません。

荻野屋:山ごぼう漬

峠の釜めしにはさまざまな種類の漬物が添えられていますが、単品での販売もしています。写真は山ごぼうの漬物ですが、小さな土釜に入っていて可愛らしいです。これでもちゃんとお米を炊けるのでしょうか。

荻野屋:峠の釜めし

私がはじめて峠の釜めしを食べたのは自宅だったと記憶しています。母がデパートで購入してきたもので、中身よりも土釜が素敵だなと感じたのを憶えています。横川駅で購入したこともありますが、なんといっても自宅で食べることのほうが多かったように思います。

二十四年の歴史をもつおぎのや長野店の閉業や、容器の製造元である「つかもと」の民事再生手続などで峠の釜めしの存続を心配しましたが、店舗を訪れると活気があり、魅力的な商品をたくさん販売していました。駅弁関連の陶器は使い捨てにはない魅力があるので、今後の荻野屋の活躍にも期待しています。

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