十一月に入り、すこしずつ寒くなってきています。まだ凍えるほどではないですが、冬の準備はしておきたいですね。
ベランダでさまざまな植物を育てていますが、雑草ばかりを集めた鉢があります。他の鉢に生えたものを移したり、河原で見つけた種を蒔いたり、ときには余った野菜を埋めることもあります。
なかには風に運ばれて自然に育つものもあり、種類はさまざまで眺めていると面白いです。しかしながら、ある程度成長しないと種類がわからないので、忍耐強く観察する必要があります。
今年はひょろりと長い植物が成長していました。水鉢のセリに似ていて、最初は野ゼリになったのかと思っていました。夏場に水が少なくなって一部枯れてしまいましたが、その後も元気に茎と葉を伸ばしていました。
秋も深まり、ふと目をやると黄色い花が咲いていました。調べてみるとセンダングサの仲間(コセンダングサ)のようです。この植物は種子が衣服にまとわりつく「ひっつき虫」として有名です。種ができるまでまったく身に覚えがなかったのですが、荒川土手に行ったときに靴下についた種子を鉢に埋めたのを思い出しました。
なるほど、そういうことだったのかと腑に落ちながら、子孫繁栄のために知恵を絞る植物のしたたかさにあらためて感心しました。自身の記憶力のなさに呆れつつも、今後どのような植物が姿を見せてくれるのか楽しみです。