杉戸煎餅

以前のコラムでも紹介しましたが、青砥には杉戸煎餅というとても美味しい煎餅屋があります。

東京都葛飾区青戸:杉戸煎餅

杉田煎餅のウェブサイトによると、200種類近くのあられ、煎餅、駄菓子を揃えているそうです。

東京の各地を散策していると煎餅屋が多いことに気が付きます。人気店も多く歴史も長いことから、百貨店に卸して有名になったお店も数多くあります。しかしながら、杉戸煎餅は明らかに味と品質で他店より秀でていながらも、青砥店と小岩店のみで営業をしているが不思議です。

東京都葛飾区青戸:杉戸煎餅

青砥店は京成線の青砥駅から徒歩三分圏内にあります。店内は昔ながらの庶民的な装飾で、様々な種類の煎餅が所狭しと並べられています。消費者の細かいニーズに応えた結果なのか、それとも作り手のこだわりによるものなのか分かりませんが、とにかく種類が豊富なのです。

そしてなによりも、杉戸煎餅の作る煎餅は美味しいのです。
煎餅は米の品質もありますが、揚げ加減が何より重要だと思います。杉戸煎餅の煎餅は揚げた時の程よい脂と硬さを留めつつ、風味をきちんと封じ込めています。様々な細工でごまかすこともできるのでしょうが、職人の揚げ加減のみで勝負していることが分かるような食感です。竜田揚げのようにじゅわっと油を残しつつ、かりかりとした歯ごたえがなんとも言えません。その土台がしっかりあったうえで、海苔や唐辛子などのトッピングの個性が生かされているのだと思います。

東京都葛飾区青戸:杉戸煎餅

また、絶品の味わいの中に親しみやすさを感じるのも杉戸煎餅の特徴のひとつです。調理時の創意工夫もあるとは思いますが、接客してくれる方々のアットホームな雰囲気が美味しさをより引き立てているのだと思います。店舗では地元常連客との軽やかな会話だけでなく、一見さんへの丁寧な接客にもおもてなしの気持ちが感じ取れます。

写真と撮ろうと思って購入しても、ついついその美味しさに封を開けてしまいます。今回は数々の失敗を踏まえて、食べる前にきちんと撮影することができました。

東京都葛飾区青戸:杉戸煎餅

私は池袋を中心とした城北育ちの人間であり、京成線沿いの文化に慣れ親しんでいないのですが、この杉戸煎餅に懐かしさや親しみを覚え、味わうために青砥駅を訪れます。
とりわけ都内に住む方々は、ぜひ一度足を運んで杉戸煎餅の味を堪能していただきたいと思います。

杉戸煎餅
東京都葛飾区青戸3-31-7

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