先日、山田工業所の鉄フライパンをリセットしました。およそ四年前に購入し、焦つきも目立ってきたからです。
まず、空焚きして古い油などを炭化させ、金たわしで洗います。再び空焚きして水気を落とし、今度は紙やすりで念入りに汚れを落としていきます。鉄色の地金が露出したら水洗いし、再度空焚きをして酸化被膜を作ります。
この酸化被膜を作るにはかなりの温度まで熱しないといけないので、温度センサー付きのコンロだとうまくいきません。熱する時間も二十分以上かかるので、緊張が途切れないように気を引き締めて臨みます。
青い酸化被膜がフライパンを覆ったら、自然冷却した後に洗剤と金たわしで洗います。最後にたっぷりのサラダ油をまわして火にかけ、煙が出てきたら油を捨てます。この油ならしを三回ほど繰り返してようやく完成となります。
上の作業前の写真と比べて、滑らかな表面になりました。毎回調理前には先程の油ならしをしてから使えば、テフロン加工のフライパンと同じくらい食材がくっつくことはありません。
鉄フライパンは低価格のものが多く、一生使える堅牢さを兼ね備えています。きちんと手入れをすれば使いやすいのですが、正直テフロン加工のもののほうが実用的といえます。それでも、手をかけると愛着がわくのでお気に入りです。