先日、三浦半島の油壺にある荒井浜海水浴場でシュノーケリングを楽しんできました。油壺はかれこれ20年近く通っているお気に入りの場所です。
油壺へは京急電鉄で終点の三崎口駅まで向かいます。最近は副都心線を利用しているので横浜駅で京急に乗り換え、47分ほどで到着します。最近は三崎口の「口」がマグロの「ロ」に変わっていて「みさきまぐろ駅」になっています。
駅前の売店ではマグロのほかに、サザエも販売していました。三崎口駅は大きなロータリーがあるのですが、あまりお店は多くありません。それでも、のどかな風景がのんびりとした気持ちにさせてくれます。
三崎口駅からバスに乗り、13分ほどで目的地に到着します。以前は「油壺マリンパーク行」だったのですが、現在は「油壺温泉行」になっています。昨年、京急油壺マリンパークが閉園したことによって名前が変わったと思うのですが、すこし寂しい気持ちになりました。
バス停から10分ほど歩くと荒井浜海水浴場に到着します。波は穏やかで水や景色も美しく、海の家やトイレまで完備された素晴らしいところなのですが、最も人が多い時期でもあまり混雑しません。私は若かりし頃にシーカヤックやシュノーケリングに熱中していたことがあり、友人とよく三浦半島の各所に出掛けていましたが、油壺はひとりでふらりと訪れた場所でした。それから何度も出掛けていますが、飽きることがありません。
私が油壺をお気に入りの理由は、荒井浜海水浴場だけではありません。近くにある「観潮荘」と呼ばれる旅館の温泉と、館内にある「潮彩」という活魚料理店が好きなのです。
海の家などで海水や砂を払い落としたとしても、温泉の気持ちよさには勝てないでしょう。さらに露天風呂なので、美しい小網代湾の景色を眺めながらゆったり過ごすことができます。そして、風呂上がりに飲む生ビールが格別なのです。
さらに三崎の名物であるマグロがのった海鮮丼や特選まぐろ丼など、海の幸を存分に味わえます。以前の海鮮丼と微妙に具材が異なることがわかるくらい、気に入って何度も味わっています。
油壺は本当にのんびりとしていて、子ども時代に訪れたような素朴な風景が広がっています。それでも長年通っていると、すこしずつ変化していることがわかります。油壺マリンパークの閉園は最たるものですが、観潮荘も「油壺温泉」という名称を全面に打ち出し、館内の導線にも変更が加えられました。
京急電鉄の中期経営計画では「都市近郊リゾートみうらの創生」を掲げ、城ヶ島や観音崎の宿泊施設のリニューアルが行われますが、観潮荘は継続するようです。それでも、より現代のニーズに沿った魅力的な施設に生まれ変わっていくみたいです。時代の流れには逆らえないですが、以前から漂う古き良き昭和の雰囲気が薄れていくのはすこし寂しいものです。
